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春籠もりと農事

桜が散り、水ぬるむ季節がやってくると、いよいよ我が国の一大産業であった米作りの準備に
入る季節です。
旧暦の3月は辰月ですから農耕に欠かすことのできない水源に弁天様を祭ったりしました。弁財天は
本来は河川の神様であることは前に述べたとおりですが、田起しを始めるまえに山の水源を祀り
いよいよ田植えなど米作りのための準備となります。
                花見1

亥月(旧10月)に山に帰っていた田の神のミアレを迎える必要があります。神の誕生も経験上から人間の
誕生に習って、ある一定の期間の忌み籠もりを経てから誕生するものと考えていました。
そのために仕事を休んで神社などに籠もって飲食をしたようです。是を「春籠もり」と言った。

飲食は、遊行というよりは田の神、水の神を祭ってその神に供物を奉納し、そして神と共に「飲食」を
する「直会(ナオライ)」の神事なのでしょう。
神と共食をすること、同じ窯の飯を頂くことではじめてその神のもとの共同体(結い)としてご利益を
いただくことが可能であると考えていました。神に膳を奉げることが神の氏子となるしるしでした。
「拍手を打つ」とは神に奉げる膳をつくる火を打つ所作から生じたものでしょう。
そして共食することができないことはケ(食)がカレることで仲間になれないことでした。ケガレとは
もとはそのように実務的な意味であったようです。
いまでも「同じ釜の飯を食った同士」という共同体としての結束をあらわす際の用語として残っている
とおりです。

この「春籠もり」という神迎えのための忌み籠もりが終わると、酉の日に「鎌おろし」という田の草を
刈ったりして農作業の準備にはいったようです。酉は金気を表すものですから五行でいう金剋木の理で
鎌おろし(草を刈る)に適したと判断していたものでしょう。
桜は「神木」として稲の豊穣をモドクものでした。サクラが咲くころには植物がおおいにその成長を
開始する時期ですから桜を農作業の始まりの神木とし春籠もりの初めとしたようです。
「サ」は裂けるの意味で植物の芽がその蕾を裂いて伸びる様子であるようです。クラは神座であり
岩座(イワクラ)は神の依り代とされているように、サクラは穀霊の依り代でありそこから穀霊が裂けて
出でてくる神木であると見立てていたように思う。
すると酒(サケ)は穀物が発酵して裂けてあらわれてくる気(霊気)であるとの意味にちがいない。

また、辰月は易では沢天決であり決壊の決であり上卦に沢の水源、下卦に天をおくため高いところの水が
「裂けて」万物の成長を潤す準備ができたという卦でもあるようだ。
このようにしてサクラの季節を以って先人は田の神を迎える「春籠もり」の神事を行い農作業の開始と
したようだ。



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