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雨乞いの風習

今年も黄金週間が始まり、季候がよければ各行楽地は観光客で賑わうようです。
一方でコメ作りの農家では必要な降雨、水はたいへん重要なものでした。日本の地形は山岳の比率が7割くらいで
山地に降った雨は急峻な川を降下しすぐに海洋に流れ出るため稲作に必要な水を貯水することは困難であり、長い期間日照りが続くと地域の水源を巡る争いも頻繁に起きたようです。

水源の管理、川筋の調整など共同体としての重要なマツリゴトでもありました。
川の上流、水源地に水神を祀ったり、水が谷を下り台地に出る場所、つまり山と平野の「境界」に「水分神社(ミマクリ)」を建てるなどをして雨乞いの祈願をしたようだ。
            滝つぼ1

雨乞いの風習は全国に多様化したかたちであったようですが、水源となる沼や滝つぼに石を投げこんだり、死に馬の骨を入れたりするもの、佐賀では陰陽石を川に運んで農家の主婦が水をかけたりするものや、松明などを燃やして高い所に登って祈願をするなど伝えられていた。

今日では、土木の近代化や治水用の大型ダムなどもつくられ昔ながらの「雨乞い祈願」などは行われなくなったようですが、郷土民俗としての雨乞いの祀りなどは残しておきたいものです。

水神を代表するものでは河川の神として旧暦四月(巳月)の巳日に「弁財天」を祀ったりしていたようですが、
陰陽五行では、巳は申と支合して「水」をあらわすために、巳月の巳の日に行われたものと思う。

次に「滝つぼに石を投げ入れる」は、石や岩は五気においては「金気」であり「金生水」から水の祖とされてきました。
それでは「死んだ馬の骨を入れる」とは何を意味するのでしょうか?
先ず、馬は午で火気の正位となっていますが、「死んだ馬」は反対に火が刻されたものであるという意味では「水」をあらわすもので、その骨も死んだもの陰の象徴であり、陰は水であり骨、白は金気の為に水を加勢する呪物だったにちがいありません。

これは春の予祝である「青馬の節会」の反対に「黒馬」を祀って降雨を祈願したことと同様の理と思われます。
逆に水の氾濫の害を抑える場合に「土で作った馬の形代」を奉納するのは肥前風土記にも記されています。
もちろんこれは「土刻水」の五行相克の実践だったのでしょうが、馬のカタチとした理由は馬(火)によって強められた土気により水を剋すことが狙いだったと思われます。
             火2

もうひとつ「松明を燃やし高い所で雨乞い祈願をする」は、高い山は火であり火の頂点はをとしてみると、
午は易では「天風逅」で一陰の始まり、水の始まり(陽盛んなれば陰生ず)で水の祖としての火の高みを
敷衍するもだと解することができる。

このように水は氾濫すれば災害を起こすこともありますが、生き物にとって、稲作にとってその中心となる
祭祀の対象であったことは間違いなく、そしてそのための雨乞いの祀りも当時の科学といってもよい易や陰陽五行の哲学を縦横に駆使していたことは伺われます。
こうして地域の習俗にも自然の循環思想と経験の科学が暦法と陰陽五行として用いられたと思う。


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