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三夜マチという宴会

「きのうサヤマチさあってさぁ・・」聞きなれない言葉が耳に入ってきた。

葉の意味も目的も不明だったが、話の前後からすると、どうやら何か同級会のような「寄合い」のようなものらしい。
既婚未婚を問わずに男同士の酒食の「宴会」のようなもので、仲間同士で輪番制となっているようである。
佐賀の郷土色の強い仕来りだろうと思うが、実際に全国を廻ってはいるが聞いたことがなかった。

ところが調べるとどうやら「サヤマチ」は「二十三夜待ち」という古い時代からの「月待ち」の習俗のようだ。
旧暦では月の朔望によっていたので「月を観ること」、「満月を愛でること」は農漁業にとっては今より身近なことであった。

一日を朔月として月齢が三日月、上弦、十三、満月、十六夜(いざよい)・・・と続くが、天候により満月を見られない場合もあり、地域によっては「月待ち」という風習が盛んだった。

十七夜以降を立待月(たちまちづき)、居待月(いまちづき)、寝待月(ねまちづき)、更待月(ふけまちづき)、という。
二十三夜待ちまでを行うことが多かったようだが、二十六夜待ちまで行う地域があり、月光に阿弥陀仏・観音・勢至の三尊が現れる、という口実を付けては月が昇る(深夜2時頃)まで遊興に耽ったという。

この風習は明治に入ると急速に廃れたようですが、当地、佐賀では地域の寄合いのようなカタチで残ったもののようである。

23夜月


「二十三夜」は男が祭り、「二十六夜」は女が祭るともいう。たぶん奇数と偶数で陰陽を分けたものだろうが「サンヤマチ」のマチとは「祭り」の古語だという説もある。「月を待つ」か「月を祭る」かでは、同じようなニュアンスだが「月待ち」という民俗があることから「三夜待ち」に違いない。

いずれにしろ「下弦の月」は深夜に昇るため佐賀もんの「遊びの夜更かし」には恰好の口実になる。それが観音信仰のご利益に結びついたら庶民の楽しみだったに違いない。

今では意味が曖昧になりつつある「サヤマチ」という謎の飲み会の民俗を、佐賀だけでも残しておきたい気がする。

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