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外宮先祭の謎

伊勢神宮の参拝者が急増しているそうです。

今年の参拝者数を、約1330万人(内宮859万人、外宮472万人)とその予測を上方修正しました。
これを見ると神宮の参拝者数は、内宮と外宮の参拝者の合計に見えるのですが、ただ外宮は内宮の参拝者数の約半数に止まる予想です。

             内宮


伊勢神宮では「参拝の順路は、多くの場合まず外宮 よりが 古来からのならわし」
      「片方だけの お詣りは、『片まいり』と呼ばれ、避けるべきこと」等々
外宮からの参拝順を案内しているのですが、それにも関わらず、外宮の参拝者数は内宮のおよそ半数なのは内宮だけを参拝する人が多いからでしょう。

神宮はそもそも皇祖神「天照大御神」を祀る祖廟で、外宮はその輔弼となる豊受大神を祀るとして、決して同格ではないとのため多くの人が内宮優先とするようです。

ところが伊勢神宮で行われる様々な行事は、「外宮先祭」とされて、外宮⇒内宮の順序で行われている。
「古くからのならわし・・」とするだけで説明がない以上、内宮優先の参拝はやむを得ないようです。

では皇祖神が伊勢に遷座されてから500年後の雄略天皇の御世に「一人で居るのは苦しい。食事も満足に出来ない」という理由で、豊受大神を丹波の国から迎えられたのはどんな必要だったのでしょうか?

              外宮

「外宮先祭」の理由を考えると幾つか有りそうですが・・・

・内宮は正殿の千木が内削ぎ、で鰹木の本数が10(偶数)本で、それぞれ女性神、「陰」を帯びていることに対して、外宮は千木が外削ぎ、鰹木の本数は9本(奇数)で男性神、「陽」となるため、陰陽論では陽が先としているからでしょうか?


・多くの祭祀や、一日の始まりは夜(正子)から始まるため、太陽神である内宮より、夜を担当する月夜見(ツクヨミ)を別宮として祀る外宮より始めたものでしょうか

別宮としての月夜見は、五穀の神の保食神(ウケモチ)を殺し、アマテラスより「悪しき神なり」と罵られ夜を治めるようになっていた。月夜見とは月を読む「暦、農耕の神」ですが、アマテラスとは喧嘩をした為に受け入られずに豊受大神を御饌津神として迎えたのかも知れません。

・最も論理的な考えとしては、民俗学者の吉野弘子氏によると外宮遷座の目的は、朝廷の権威を高めるため太陽信仰に加えて古代中国思想の「北辰信仰」を習合させ不動の北辰(太一)を助けるための「北斗」を合祀する必要があった。

                   北辰と北斗
                       
「北斗は北極星を中心に1時間に15度ずつ動き、1昼夜でその周りを1回転し、1年でその柄杓の柄は12方位を指します。従って北斗は絶対に止まらない天の大時計として、陰陽、つまり夏冬を分け、四季の推移と二十四節気を調整し、農耕の基準を示し、民生の安本を保証するもの・・」とある。

従って、天の中心として動くことのできない北辰(太一)に対して食事も先ずは、北斗を通じて初めて皇祖神に届けることができるとした。

                     屋形紋
    
              
内宮の秘紋は天帝の住まう紫微宮の「屋形紋錦」に対して、外宮は、天帝の乗り物として「刺車文錦」の秘紋となっている。つまり動く北斗の助けを借りて初めて食べ物も祈りも皇祖神に届くことになるという理になる。

それならば北斗である外宮を先に参拝をする必要があり、外宮を外しては参拝者の思いは届かないということになります。

                     刺し車文

      

外宮は、不動の星「天皇大帝」の乗り物として「北斗」を習合し、同格ではないものの天帝にとっては不可欠の支援者となるものでしょう。天帝の食事も北斗の柄杓を通じて召し上がられる仕組みとなっているようです。
               
これを考えると、「外宮より先に参拝することが、古来よりの慣わし」という意味の重要性が分かり、冒頭の外宮の参拝数の偏り「片参り」ということも、少しは緩和できるものと思うのだが。
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