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君が代と前奏

君が代は
千代に八千代に
さざれ石の
巌となりて
苔のむすまで

君が代の前奏の是非について、急に盛り上がっているようです。

「表彰式を見て、“なんか違うな”と思ったんです。74年間生きてきて、こんなへんてこりんな君が代を聞いた記憶がありません。絶対におかしいですよ」・・・キャスターの鳥越俊太郎氏。
「国歌吹奏の冒頭に『きーみーがーよーはー』のフレーズが繰り返されていたことに気づきました」
―――開催された水泳のパンパシフィック大会をテレビ観戦した時の氏の感想。
               君が代
         
これは【原譜では前奏が存在せず一斉に歌いだしにくいため】、最初の2小節を繰り返して前奏付きにアレンジを行ったもの。曲調は、雅楽の中でも大陸文化がもたらされる以前の神楽歌を基調としたことに起因するとの説明もある。

これまで、曲調が暗いとか、帝国主義時代の国歌であり、天皇礼賛の意味合いが強い、とかの議論は見られたが、その前奏が付いたことへの当否はなかったようだ。

               雅楽2

前奏が付いたことへの感想についても、世代間によって概ね分かれるようだ。
「いつから、君が代に前奏がついたのか」(60代男性)
「聞き慣れず、不快に感じた」(70代男性)

 ……一方で若い世代からはこんな声が上がった。
「前奏ありに慣れているから、おかしいとは思わなかった」(30代男性)
「『前奏への違和感』に違和感があります。何が問題なのですか」(20代男性)

聞くと、「2003年10月に君が代の適切な演奏を求める通知を各都立高校に出し、入学式や卒業式では前奏を流すように求めている」 ゆえに、若い世代に「前奏あり」は不思議ではないのかもしれない。

        斉唱

これも「君が代を、歌う場合に限る」という。「体育祭などの、国旗掲揚で国歌を演奏する際は、斉唱がないので前奏は流さない」(東京都教育委員会)とのこと。やはり前奏は、「歌い出しやすくする」という便宜上の理由のようです。
                    
君が代の国歌としての経緯は、開国した幕末において諸外国との儀礼上欠かせないため、維新後(明治13年)に曲がつけられ、以後は国歌として扱われるようになった。1999年(平成11年)に国旗及び国歌に関する法律で正式に国歌に制定された。元は平安時代に詠まれた和歌である。(Wikipedia)とある。

確かに、欧米の国歌に比べて、曲も短いが、曲想に雅楽の余韻を残し、幽玄の世界へ渦のような広がりを感じさせる名曲とも思える。

               雅楽

ドラクエ作曲者でもある、すぎやまこういち氏は
「世界五十数ヶ国の国歌を聞いたが、どの国もドレミファソラシドの「ドかソ」で始まる。しかし「君が代」だけは「レ」で始まり「レ」で終わる唯一の曲だ」
「進行、音域音階等、どれをみても世界一の超名曲である」と絶賛している。

視点を変えてみたい。
君が代を、どのようなイメージで曲想を練ったのだろう。万世一系の天地開闢の物語がモチーフであれば、「天地(あめつち)初めて発(ひら)けし時、高天の原に成れる神の名は、天之御中主神、次に高御産巣日神、次に神産巣日神。この三柱の神はみな独り神と成り坐して、身を隠したまいき……」から始まる皇統の系譜は、当時の先進科学である易経の影響を受けていたことは既に自明の通りだ。

              易
                         
「易に太極あり、これ両儀を生ず、両儀は四象を生じ、四象は八卦を生ず」(繫辞伝)
原初の「一」を太極(混沌)とし、「一、二を生じ、二、三を生じ、三、万物を生ず」(淮南子) これは、易の生成の象徴である螺旋、渦、原初性、一回性から、陰陽二気、天人地の三爻(小成卦)、重ねた六爻(大成卦「六十四卦」)・・万物生成のイメージに思える。

曲想が、太極としての創造主、天之御中主神からの系譜であるなら、その前に前奏があってはならないものだったとも考えられる。
ならば不思議な始まり、不思議な旋律、不思議な終わりかたの曲調も大いに頷けるわけです・・・。

ジュピターは、ホルスト作曲の組曲「惑星」の中の「木星」に平原綾香さんが歌詞をつけて歌ってヒットした。下校時に聴きなれた、「遠き山に陽は落ちて」は、ドヴォルザーク作曲:交響曲第9番「新世界から」第2楽章であることはお馴染みです。

このように短くしたり、わずか文字数に幽玄なる宇宙を表現する文化は、とても日本的だともいえます。

                今様
       
雅楽は演奏用、催馬楽、今様は歌謡(うたいもの)のようでした。

演奏としての雅楽は、神や朝廷に奉納するもので巫女や神職の楽舞により表現されるものでしたが、国民の斉唱する君が代が、神事というより外交の儀礼に近いなら、雅楽にやむなく冒頭演奏を繰り返すより、原初的イメージを大切にしたうえで、君が代という曲にふさわしい前奏を作っていただいたほうがよい気がします。
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