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サの神の民俗

旧暦の五月を「さつき」というのは苗を田の神である「サンバイ」をおろして、その前で本田(水田)のほうへ植える「田植え月(神事)」のことでした。

田植えの初めに「サの神」を降ろすことを「さおり」とよび、田植えを始めることを「サビラキ」、終わってサの神に田から上がってもらうことを「サノボリ」または「サナボイ」と呼ぶところが多い。

                里山1

「サ」は、稲の穀霊のようだ。

早乙女は、田植え神事でサの神に仕えサ苗を植える齋女(イツキメ)であり五月女とも表記される。旧暦五月は田植えの重要な月でサの神に奉仕する巫女としての女性が主役の月であった。

田の神に奉仕をするのは早乙女の仕事であり、男はもっぱら田の代掻きや、田に植える苗を運ぶ役わりで田人(とうど)と呼ばれていた。「お父さん」とは、ここから由来しているにちがいない。

田植えに先立って、サの神に仕えるための氏神さまに籠り、潔斎を経た聖女として神事に参加する資格を得るために「五月忌み」を行い、その風習を「女の宿」「女の家」とも称していた。

女だけが集まって飲食を行い日常のケガレを祓い清めて早乙女の資格を得るのが目的だった。

こんにちでも特に女の子に「サ」のつく名前が多いのはサの神に守られ「サチ」の多い娘としての成長に願いを込めてのことだったのでしょう。    
  
                    早乙女2

                                         
田植えの初めに、特定の田の水口や畦に木の枝をたて、三束の苗と供え物をしてサの神を迎えることを「サンバイオロシ」と呼んだ。三束の「三」は、田の神の気である「木気」を帯びた数のようだ。

五行で、一は水、二は火、三は木、四は金、五は土とされている(生数)からで、六~十は「五+生数」をもって表し、それぞれは五気の「作用、働き」をあらわす(成数)とされている。


サの神は正月には歳神さまになり、三月には田の神になり、七月はタナバタさんになるともされ、田の神に奉仕するめに笛、太鼓をならし神楽を奉納する様子は各地の田楽の古風を保存する芸能に残されている。

サの神さまは田植えを終え、サノボリの饗宴を受けた後に、畑に移り「畑の作神」として畑作物を守るという地方と、家に上がって客神として見守るというところがある。

サの神が移られる日に、田に入ってはいけない。入ると、田の草の先で目を突いて失明してしまうというところもある。

これはサの神である木気が去ると、「水刻火」の相剋の関係になるため、その日は水を忌む風習があり、目は五行では火のため「水刻火」を見立てたものだったのでしょう。

                田の神2

その後、サの神は稲穂の生育を刈り上げまで見守り、イノコ(旧暦十月の亥の日)の日に山へ帰るといいます。
この日には畑に入ってはいけないという。亥の日は純陰(坤・土)の日であるために土を踏んではいけないということらしい。

サの神は山へ帰られると、山の神に戻られ、また新たな歳神さまとして正月に年魂を運んでくるといわれている。
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