FC2ブログ

犬と安産の関係

犬に関する民俗としてはなぜか「お産」にまつわるものが多い。
妊娠5ヶ月めに贈る「帯祝い」や、産屋に飾っておく「ザル被り犬張子」の玩具、また産後の宮参りの際には鍋墨で乳幼児の額に「犬」という文字を記したりします。

これを一般的には、犬はお産が軽いので「安産」を願い行うものと説明されている。
もちろん、そのことを否定するものではなく、犬が難産で死ぬと「犬供養」などをおこない、犬が安産を祈願する信仰にあったことは確かなようです。

しかし犬とお産の関係はそんな単純なものではないようだ。

ザルかぶり犬


なぜ、産後に外出のときに新生児に鍋墨で「犬」と記すのでしょうか?生まれた後なら「安産祈願」という意味だけでは理解しにくいことも確かだ。
「出産の無事を神に感謝するため」という理由もあると思いますが、本当は陰陽五行の理に基づいているようです。

1、人は五行では「土気」に配されている。
2、土を産むものは「火」・・火生土。
3、犬は一般には金気の動物だから金生水(水子)の理で安産の象徴。
  ところがこれだと新生児の祖としての「火」があらわれて来ない。
  そこで犬「戌」をみると次のことがわかる
4、戌は「火」と「土」の三合の理に重なっている。
  火の三合は:寅に生まれ、午に盛んになり、戌に終わる
  土の三合は:午に生まれ、戌に盛んになり、寅に終わる

ちょうど、火が燃えて終わり墨になるとき土が盛んになる。
これは、火から土へのリレー「火生土」の法則を踏んでいるようだ。

コノハナサクヤ姫


神話には「コノハナサクヤヒメは産屋にこもり火を放ち燃え盛る火の中で出産した」とある。
記紀神話は冒頭から「陰陽五行」の原理が貫かれているようです。
              
ということは犬と安産の関係とは、犬の出産は安産のためとか、犬は金気の動物だから新生児を出産する守り神という以上に
人の祖は「火」であり「火」から土気としての新生児が誕生するという五行の理を施していると考えるのが本質かと思う。

「ザルかぶりの犬」は、穴が粗く通りやすいからという出産の俗説もあるようですが、ザルのカゴの「目」は、
五行では火であることを考えると、ザルを被った犬は大量の火によって炙られた土という象徴ともいえるのだろう。
つまり新生児の健康と成長を、陰陽五行の原理により強めた呪物ということのほうが自然のように思える。

それを体現するのが「戌」であり、「犬」に込められた働きとなっている。「戌」を含んだ支の三合は、ちょうど組み合わせが寅午戌で、火と土の三合と同一であることの応用であったにちがいない。

私たちの祖先は案外と陰陽五行の仕掛けが好きだったようだ。
スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

jyoumonjn                                      K.やまだ       in SAGA 

Author:jyoumonjn        K.やまだ in SAGA 
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新トラックバック
月別アーカイブ
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ポインタ・スイッチ




最新記事
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR