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月と兎と蛙

中秋の月見は過ぎたが、古来より旧暦の九月十三夜の月を、「あとの月」として拝む風習も多く、片方だなら「片月見」として疎まれたという。

なぜ二つの月見があり、また後の月は十五夜ではなく十三夜かという疑問は残る・・・たぶん月は「陰」ではあるが、望月を中秋の陽の月だとすると、十三夜は欠けを残した「季秋」の陰の月となり、陰陽交合により新たな穀命を孕むという信仰による気がする。

また、中秋の月を易で表すと「風地観」・・「観」とは見るということ、「あとの月(旧9月)」は、「山地剥のため、「剥」は、全陰である十月「坤為地」にたいして1陰が欠けている。それを月齢で表すと「十三夜」となるかも知れない。

                            山地剥

月に関する民話は多くて、月の住人といえば「兎と蛙」が登場します。

中国の神話には、弓の名手、羿(げい)が、崑崙山で西王母から得た不老不死の仙薬を、妻の嫦娥(こうが)が盗み、月に逃げたため、罰によりヒキガエルの姿に変えられ月中に棲み続けることになったとある。

月面のヒキガエルのような陰影はじつは嫦娥の変わり果てた姿だと……

                  蛙

白兎は西王母の召し使いで不老不死の仙薬を杵で搗いているという。日本では望月(モチヅキ)の連想から餅を搗く話に変わった。

満ち欠けを繰り返す月も、冬眠を繰り返して生きるヒキガエルも、月を見るだけで子を孕む兎も、不死の象徴とされた。

他には、呉剛という仙術を学んでいた男がいたが、あやまちを犯し、仙人の怒りをかい月に追放され、罪の償いに、月にあるという大きな桂樹を、切るように命じられた。しかし桂は霊木のため切ったそばから生えて再生するためいつまでも過酷な労働をつづけたという話もある。

                     月兎

古代人はどうして、永遠に満ち欠け再生をくり返す月の営みに、月と兎と蛙を登場させたのだろうか?
これには陰陽五行を用いていることは想像に難くない。

・ 月は、太陽に対して太陰であり水の気とされる
・ 兎は、卯で木気の正位をあらわす。
・ 蛙は、倮の生き物で旁に「圭」をもつため土気である。

① 蛙(土)→剋→月(水)で月が欠けていく【土剋水】
② 月(水)→生→兎(木)で木気が回復し【水生木】
③ 兎(木)→剋→蛙(土)で月が甦る【木剋土(土気が剋されることで水である月が甦る)】
この満ち欠けの循環を示すため「月・兎・蛙」を組み合わせて登場させたとおもえる。

同様に月と蛙の代わりに桂(桂は圭の木)、兎のかわりに木を切る男(木気)を組みかえると全く同じ公式が成り立つ。
このように古代の民話には時代の信仰であった陰陽五行の理が潜んでいることが多い。

因みに本年の「後の月(旧暦の九月十三夜)」は、新暦では10月25日となっている。
「雨月」とならないように・・・月に祈りたい。
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