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こどもの日 と 母の日

【こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する】 
  
 「こどもの日」の祝日に関する法律の条文です。

この条文を作成した人は、最終的にどのような思いで決定されたのでしょうか?5月5日の端午の節供の伝統を受け継いで「邪気を祓い子供の健やかな成長を願う気持ち」は理解できるのですが、後段に「母に感謝する」と入れてあることです。
              カーネーション
      
疑問に思うことなく「祝いを受ける子どもに対して産んでくれた母に感謝するように」という意味なら分からないでもないのですが、それなら何故 父親も含んだ「両親」ではなかったのでしょうか?・・

国の法律という厳正なバランスを求められる条文にしては少し奇異な感じがしないでしょうか。同月には「母の日」という習慣もあるので一緒に入れ込んだものとも考えると、制定時にそのような習慣も伝わっていませんし、法律の条文にそのような適当なことはないのでしょう。

するともう少しこの条文を加えた提案者の思いがあったのではないでしょうか?そこで5月5日の子供の日のもとになる「端午の節供」をみてみましょう。
5月5日は古来より「端午の節句」として、男の子の健やかな成長を願う行事が行われていました。

旧暦で5月は午の月にあたり、この午の月の最初の午の日を端午の節句として祝っていたものが、5が重なる5月5日を端午の節句の日に固定したようだ。
               菖蒲


古代には、この日、野に出て薬草を摘み、色鮮やかな絹糸を肩に巻き病を避け、邪気を払うとされた蓬(よもぎ)の人形を飾り、また菖蒲(しょうぶ)を門に掛け邪気を追い払った。現代でも菖蒲や蓬を軒に吊るし、菖蒲湯に入る風習は残っています。

その一方で日本には、男性は外に出払い、女性だけが家の中に閉じこもって、大切な「田植え祭り」の前にケガレを祓い身を清める「五月忌み」という風習があり、これが端午と結びついていて端午は元々女性の節句であったようです。

5月5日を女の家(おんなのいえ)と称する風習は、江戸中期の浄瑠璃作家である近松門左衛門の「女殺油地獄」にも「5月5日の一夜を女の家といふぞかし」とみえるようにこの日は「女の節供」として定着していたようだ。 

               早乙女2
       
要するにわが国では5月5日を女の節供として田植え祭りの前の「五月女」をもてなす風習があり「女の宿」「女の家」「女の夜」ともいわれた風習が全国にみられたようです。

 これをもう少し理論的に考えると、五月(午月)が 易(八卦)に配当されるのは「天風姤」となる。姤とは「めぐり逢う」と同義で六爻のうち陽爻(男性)が5で陰爻(女性)が1で、漸く陰爻と邂逅するという女性がもてはやされる卦となっています。

                     天風姤3

田植え祭りという農村にとって最も大切な農事に奉仕する五月女(さおとめ)として、この月は女のひとを大切にする「女天下」の月のはずでしたが、田植えの繁忙期にあたり、せめて5月5日の一日だけは「女の家」と称して女の人を休ませたという合目的な風習でした。その理論的な背景には易の午月の卦の中にもありました。

                  女の家1

端午節供が本来は男女の別なく厄除けの節供だったことは、上巳の節供も女の子の節供に限らなかったこと同じように、鎌倉時代ころから菖蒲が尚武につながり武家社会での男子の成長と出世を願うカタチに変化したあとでも農村では働き手としての女性をねぎらう節供として連綿と続いていたのでしょう。

 そこで武家や富裕な商家の男子の節供と農村の女の家との文化の融合のなかでどうしても上記のような「母に感謝をする」という一文が残ったような気がします。

真相は、想像をするしかないのですが、今では「母の日」という商業者受けのいいものが同月中の近日にあるので渡りに船のような気がしないでもない。要するに、こどもの日は、母親に感謝する日でもあったのです。

「端午の節供」「女の家」「こどもの日」という文化の系統から、この「母に感謝する」という規定の文章が挿入されたと考えるのが合理的な気がします。
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