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ラストサムライ

武士(もののふ)逹は、古武道の魂である刀と弓、槍をもって、騎馬による最期の突撃を試み、近代軍備と交戦するも、政府軍の連発式銃ガトリング砲により斃され、オールグレンと勝元を除き反乱軍は壮絶な戦死を遂げる。
深傷を負った勝元は、オールグレンに止めを刺すよう乞うと、背後の桜を見ながら、息絶えた。洋式軍の兵士たちもサムライの見事な死に様に落涙し、跪(ひざまず)いて頭(こうべ)を垂れ、武士の最敬礼をつくした。

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泰平の時の中で、失われていた「武士道」が軍人たちに甦った瞬間だった。—――ラストサムライは、維新初期の日本を舞台に、時代に抗った「侍」の生き様を描いた映画、モデルは、神風連の乱と西南戦争と云われている。

【新政府の政策】
明治2年版籍奉還
明治4年廃藩置県
明治6年地租改正
明治9年帯刀禁止令(3月)
明治9年秩禄処分(8.月)
明治9年神風連の乱(10月)
明治10年西南戦争(2月~)

中央集権化の財源確保のため、禄制改革が迫られていた。更には、武士階級の身分特権は、軍制改革においても障害だった。
版籍奉還が実行され、旧武士階級は士族と改められ、家禄は政府から支給される形となる。旧藩主は領地の石高の一割を家禄として支給され、東京に華族として迎えられたのでした。
大名はどこも財政逼迫の有り様にくわえ、戊辰戦争での戦費も嵩み、この藩債処分は渡りに舟でしたが、戊辰戦争に至るまで、命を賭して戦い得た果実は、武士とっては「魂を無惨に砕かれるもの」でした。・・・既に、戊辰の戦争には、以下のように刀槍の隊は無用との沙汰が出されていた。

【慶応4年2月6日、征東諸藩宛、新政府海陸軍務局沙汰書】
・ 銃隊、砲隊の外用捨の事
・ 隊長・司令・輜重掛等、実地用務の外、冗官用捨の事
・ 無用の衣類・雑具類持参用捨の事
――― 要は、銃砲隊以外の旧式のサムライの軍は不要(用捨)の通知だった。

                侍


神風連は、新政府の急速な欧化策を「国柄を危うくする」と憂い、明治九年、廃刀令に抗して挙兵し、熊本鎮台と軍官要人を襲った。然し、近代兵器の前に一夜にして敗れ、123人が戦死・自決。彼らは、日本刀や槍のみで戦い・・・敗れたのでした。

神風連の烈士を祀る桜山神社に、昭和41年夏、ある男が訪れた。ノーベル文学賞候補と云われた男は、神風連の乱に、強い関心を持っていた。最後の長編「豊饒の海」の第2巻、「奔馬」の取材に訪れた。政財界や華族の腐敗を憤り仲間とともに”剣で国を浄化しよう”と考えた青年を描いた作品――― 熊本で起きた「神風連」に傾倒し・・・ラストは男の未来を予言するかのような壮烈な切腹を遂げるもの。

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【昭和45年11月25日 陸上自衛隊市ケ谷駐屯地】
「日本刀」で戦う意義を説き、「命を賭けて斬り死にする、その行動のみがあとに続く者を作るのだ」として、自らは安全な場所に居てボタン一つで大量殺戮を行う近代兵器を反駁した。
三島は神風連の精神に近づこうと、マイクを使わず、肉声により陸上自衛隊市ケ谷駐屯地のバルコニーから檄を飛ばした。
ヤジの中、集合した自衛官たちに向かい、白い手袋の拳を振り上げて演説を始めた。「健軍の本義に立ち返れ!」と決起を促す演説。

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予想を越えた怒号にヘリコプターの騒音で、演説は予定時間よりも短く切り上げることになり・・・
森田と共に総監室に戻った三島は、「20分くらい話したんだな、あれでは聞こえなかったな」と呟く。総監の前に立つと、「総監には、恨みはありません。自衛隊を天皇にお返しするためです。こうするより仕方なかったのです」と話しかけると、制服のボタンを外し、正座して短刀を両手にした。
血で、「武」と書くことになっていたため、小賀は色紙を差し出したが・・・三島は、「もう、いいよ」と淋しく笑い、腕の高級腕時計をはずすと、「小賀、これをお前にやるよ」と渡すと・・・・

次の一瞬、両手で左脇腹に短刀を突き立て、右へ真一文字に、「侍の作法」どおり切腹を遂げた。

――― 散るをいとふ 世にも人にも 先駆けて 散るこそ花と 吹く小夜嵐
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